オーソリティを慮ると言ってしまった事で、Googleの足回りは重くなったのではないだろうか
ペンギンアップデート2.0を告げるブログ記事で、Mattはコメントのいくつかに返信している。
コメントの中には、サイト管理者からの不満、「時間をかけて作ったオーソリティがあるはずのサイトが全然評価されず、安易に作成できるスパムサイトを作っていた方がマシじゃない!」的なものがある。それに対してMattは、今夏にそうした状況への対策をすると表明するとともに、安易なスパムサイトよりも時間と手間をかけてオーソリティサイトを作成するという選択肢が間違っていないと強調している。
でも、手間と時間をかけたサイトが素晴らしいコンテンツであるとは限らないわけで、Googleがオーソリティサイトへのてこ入れを表明した事で、「じゃあこんなに手間をかけて作っているうちのサイトが評価されていないというのは、オーソリティが無いってわけかい?」というような絡まれ方をする口実が出来てしまったような気がする。
検索結果の順位上位をスパムサイトが独占している(ことの多い)現状というのは、翻って見れば真面目にサイト作りをしている人間が、自分のサイトが上位に出ない事への納得できる理由付けを与えてくれていたわけだ。自分のサイトはコンテンツ重視で、ブラックなSEOを行っていないから現状の順位なのですよと。
でもスパムサイトが全く居なくなってしまったら、低順位に甘んじているのはコンテンツが低質だからという本質が晒されてしまう。手間暇かけて作ったサイトが低質の烙印を押されてしまうことは、サイト管理者にとって自分のサイトがスパムサイトに押し負けてしまうより避けたい悲劇ではないのかな。
Googleはなんだかんだで、悪質なスパムサイト、悪質なSEO業者と持ちつ持たれつな部分があるわけだ。アメリカが世界の警察たれる状況と同じだね。そもそも、誰もが納得できる本当に適切な検索結果を返すようになったら、Mattのブログのアクセスは激減するはずだ。きっとMattが飼い猫を紹介して「いいね!」がつくだけのブログになるだろう。